- タイ工場の特長について教えてください。
- 1000名を超えるタイ人スタッフとともに、設計から組立てまで全工程を一貫して行っています。製造しているのは、ワイヤ放電加工機11機種、形彫り放電加工機9機種、射出成形機4機種の合計24機種。アメリカ、ヨーロッパ、アジア、そして日本へも輸出しています。
タイ工場がスタートしてからおよそ25年。
ソディック全体の4割の生産比率を占める、主力工場として成長しています。
タイ工場を当時から知る塚本社長から、タイ工場が成長した理由、タイ人スタッフとともに働くこと、2011年の洪水のときのお話などを伺いました。
タイ工場では、他のソディックの工場では一切生産していない、プリント基板を生産しています。この供給が遅れると、他国のソディックでの生産にまで影響がでてしまい、大変な事態が想定できました。幸いにもプリント基板の生産現場は2階で、洪水の被害を直接受けておらず、ここだけは止めてはならない、と。ベテランのMr.Sompol(※タイ人スタッフのインタビューでも登場)が中心となって、洪水で一帯がドロ水になった中、大型発電機をいかだに乗せて持ってきて乗り切ったのです。日に日に水面が下がってくると、発電機も下に下がってくるような状況でした。
普段は日本人スタッフが指示を出す立場ですが、日本人が考えている間にどんどんタイ人が自発的にアイデアを出して行動してくれ心強かったですね。
そして、翌年にはリスクヘッジとして、第二工場を完成させました。
長年、放電加工機の生産を行ってきたタイ工場ですが、2013年、射出成形機の製造を開始しました。また、機械の需要はマーケット次第で変わりますが、主力製品の放電加工機の販売台数は既に最大手のシェアを占めていますので今後急増するとも考えられません。なので、新しいことを行うというより、今タイ工場でできることを突き詰めていきたいです。
他の会社が対応できないような、たとえば、特殊仕様機を短納期、低価格で供給できるよう追求したいです。品質の向上や効率を上げることなど、地味ですが地道に努力していきます。