開発拠点訪問ソディックアメリカ

マーク・ピカソ マーク・ピカソ
(ソフトウエアマネージャー)
インタビュー Interview 念願のソフトウエアのエンジニアとして、
最先端技術の集結地で、
未来へのものづくりを担う。
インタビュアー 島村美樹:株式会社カリブー

<プロフィール>
1981年生まれ。サンノゼ州立大学にてコンピューターエンジニアリングの学士取得後、インテルの製造部門に勤務。2007年ソディックアメリカに入社し、ソフトウエアエンジニアとしてのキャリアをスタート。NC装置と連動して画面をカスタマイズできるソフトウエア「Sm-ART(スマート)」の担当となり、製品化を行う。現在は、ソフトウエアマネージャーとして「Sm-ART」関連の管理を行う他、日本、上海の事業部と連携を取りながら、最先端技術を取り入れたユーザーインターフェースの開発に取り組む。

ゲーム好きな少年から、
最先端技術を取り入れたソフトを生み出すエンジニアへ。

マークさんはシリコンバレーで生まれ育ち、どんな経緯で今の職業についたのですか?

コンピュータはとても身近な存在で、私がはじめてコンピュータに触れたのは90年代初めのことです。「デュークニューケム」、「ジャングルジル」、「ドゥーム」、「プリンス・オブ・ペルシア」といったさまざまなシューティングゲーム、アクションゲームを通してDOSコマンドの基本を学びました。ゲームをきっかけに、どうしてこれらが動くのか興味を持って、コンピュータの世界にのめり込んでいったんです。それで、大学でも専門的に学び、夢だったエンジニアになることができました。

ソディックアメリカでは、どんな開発を行ってきましたか?

入社してからずっと「Sm-ART」というソフトウエアの開発担当で、いろいろなバージョンを経て、試行錯誤して、4年かけて製品化しました。「Sm-ART」は、ソディックのマシンに搭載しているNC装置「M4LINK」と連動するユーザーインターフェースをつくれるソフトです。ユーザーが直感的に利用できる、シンプルで使いやすい画面にすることを目指してつくりました。

より直感的に扱え、世界のユーザーに対応。
最新のユーザーインターフェース作成ソフトができるまで。

「Sm-ART」について、もう少し詳しく教えてください。

マーク・ピカソ 旧バージョン
(Sm-ART以前)の画面
Sm-ARTでつくられた最新の画面 「Sm-ART」は、3つのプログラムで構成されています。まず、「Sm-ART-B(B=ビルダ)」では、フォーム、ボタン、ラベル、コンボボックス、チェックボックスといったツールをつくって画面をつくれます。これは、ミドルユーザが使うものです。次に、「Sm-ART Interface」では、スマートビルダから出力されたデータをもとに、マシン上で画面を作成します。こちらはエンドユーザ用のアプリケーションです。3つ目は「Sm-ART Language」。ソディックは世界的な企業ということもあり、お客様の母国語もさまざま。パソコン上で表示できる言語をサポートします。これら3つで「Sm-ART」といいます。

完成までいくつものバージョンがあったとは本当に試行錯誤だったのですね。

「Sm-ART」は、このソフト自体が完成しても、それだけで動くものではありません。ソディックの各事業部が作成しているソフトと連動して動くものなので、グループ会社のいろいろな人が作成したソフトを完全に理解しなくてはなりません。新しいことを学ぶのは楽しいですが、ストレスもありましたね。完成まで実に4年の歳月をついやしました。

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