開発拠点訪問ソディックアメリカ

豊永竜生センター長 インタビュー[3]
日本へ帰国し、新設された部署にて、
新たな製品の開発に挑戦。

どんなきっかけで帰国したのですか?

豊永竜生センター長
ソディック本社にて
ソディックアメリカへの赴任は、当初2年の予定でした。けれど、2年経ったころは、第1世代のモーションコントローラを搭載して製品としてお客様に出荷する前、さらに次世代のモーションコントローラの開発も着手したかったので帰国しませんでした。結局、11年後の「M4LINK」の開発まで携わって、アメリカで一緒に生活していた家族と話し合い、2011年帰国になったのです。

帰国してからの業務について教えてください。

日本に戻ってきて仕事を始めると、事務的な面がいろいろとシステム化されていて、少し戸惑いもありましたが、今ではそれにも慣れ、日々の業務をこなしています。アメリカ滞在時、日本とは一部の部署とだけのやり取りだったので、帰国後、ソディックアメリカが具体的にどんなことをしているかあまり知られていないのだな、と実感することもありました。

そして、アドバンスト研究センターのセンター長に就任されました。
ここでは、どんな事を行っているのですか?

アドバンスト研究センターは加賀工場と横浜本社にあります。ソディックでは4事業部があり(食品機械事業部、射出成形機事業部、マシニングセンター事業部、放電加工機事業部)ますが、この事業部にはあてはまらない新しい製品や各事業部をまたぐ製品の開発を行っています。

今後はどんな展開を考えていらっしゃいますか?各事業部をまたぐ製品開発、新しい製品の開発の両方について教えてください。

事業部をまたぐ開発としては、現在のところワイヤ放電加工機“SLシリーズ”と、一部のマシニングセンタに搭載されているNC装置「M4LINK」を、射出成形機を含め、ソディックのほぼ全機種に展開すべくがんばっています。これができれば、各マシンは量産効果で価格も安くなり、同一環境で開発できることから開発も効率化できるようになるんです。
新しい研究開発の方では、半導体関連の技術を積極的に取り組むことで、プリント基板の集積化をあげ性能アップとコスト削減をしようという試みを考えています。

豊永竜生センター長 リニアモータをソディックのマシンに実際に取り入れ、自社製モーションコントローラを開発した豊永さん。開発の第一線で活躍し、ソディックの先端技術を生んだ一人です。専門的な技術のお話が続きましたが、豊永さんから伺うと、難しいはずなのにとても理解しやすかったのが印象的でした。アメリカで生活していたころは、お子さんと休日に遊んだりゆっくりと過ごすのが常だったそうで、やさしいお父さんの一面も伺えました。

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