開発拠点訪問ソディックアメリカ

米田康治CEO 米田康治CEO インタビュー Interview 世界のものづくりを支えるマシンの“頭脳”を開発。
技術の最前線で指揮をとる、ソフトウエアエンジニア。
インタビュアー 島村美樹:株式会社カリブー

<プロフィール>
1996年、ソディック入社。福井事業所研究開発本部ソフト開発部に配属され、ソディック製品のソフトウエアの理解を深める。その後、横浜本社へ異動し、リニアモータ、およびモーション関係を扱う他社製品を研究、PLCの開発を行う。2000年、ソディックアメリカ設立にあたり、自社製モーションコントローラの開発を行うメンバーに選出され、渡米。2012年からは、ソディックアメリカのCEOとして、また現役のソフトウエアエンジニアとして、日米の従業員をまとめながら、日々開発に励んでいる。

現在のソディックのほとんどの製品に搭載されている、
モーションコントローラやNC装置を開発したソディックアメリカ。

これまで、ソディックアメリカが行ってきた開発について、詳しく教えてください。

主な開発は3つあります。
ソディックアメリカは、リニアモータに適した内製のモーションコントローラ(※1)をつくるために設立した会社ですから、2年程度かけて、内製モーションコントローラ「K-SMC(ケーエスエムシー)」を開発しました。このK-SMCは、2003年にマシニングセンタに搭載、その後形彫り、ワイヤ放電加工機と搭載し、順次リリースしました。次に、2007年に「SILINK(エスアイリンク)」とネーミングした改良版を開発。この「SILINK」はハードの面で複数のケーブルをLANケーブル1本にしたもので、組み立てなどの面で非常にシンプルにできました。
そして現在は、モーションコントローラを含むNC装置(※2)そのものの開発が主な業務になります。2013年には、「M4LINK(エムフォーリンク)」を開発。後で詳しくお話しますが、マシニングセンタ、ワイヤ放電加工機に利用されています。 ※1 モーションコントローラの役割は、NC装置からの指令に基づきリニアモータの高速・高精度な動作をコントロールすることにあります。ソディック製品の「神経」の役割を果たしています。 ※2 NC装置とは、数値制御装置のことで、工作機械やロボットなどの動作を数値情報とサーボ機構によって制御しています。
ソディック製品の「頭脳」の役割を果たしています。

米田さんは、ソディックが初めて自社製モーションコントローラを開発するときの初期メンバー4名の中の一人に抜擢されました。当時の経緯を教えてください。

ソディックがリニアモータの採用を検討し始めた頃が私の入社時期です。
会社が新しいことを始めようとしていましたので、この開発に関われたのは、タイミングが非常によかったからだと思います。
プロジェクトの一員となってからは、当時利用していた社外のモーションコントローラを理解して、リニアモータをいかに動かすか、ということを基礎から勉強しました。その後、内製のモーションコントローラを開発するためにアメリカに会社をつくることになり、そのメンバーに幸運にも選ばれ、今の仕事を続けています。

ソディックアメリカ最大の開発は何ですか?

やはり、2010年から着手し始めたNC装置「M4LINK」です。ソディックアメリカが開発したモーションコントローラ「SILINK」と、ソディックが長年開発してきたNC装置を組み合わせ、リニアモータを高精度に制御することが出来るようになったのです。

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