ソディックの歴史第4回 ナノへの挑戦・更なる未来へ

食品機械業界への参入

製麺機 真空ミキサー
製麺機 真空ミキサー
最新型渦流式低温微粉砕機クイック・ピュア・ミル
ヌードル製造ライン実例モデル

ソディックの製麺機械を主力とした食品機械事業への参入は2007年でした。 製麺のニーズは、業務用商品などから、昨今では冷凍麺やコンビニエンスストア向けの調理麺などへと拡大し、高品質で幅広い製品の提案をしています。麺商品は季節や嗜好性に伴い、さまざまな品種や生産量への対応が必要です。
例えば、茹で時間や生産量の異なるようなうどんとそばを、同じ兼用生産ラインで製造できるような製麺機械を、現在提案しています。特に、製麺の工程で異物混入を最大限に抑える機能である、茹槽・水洗槽の「CIP全自動洗浄機能」は、菌の抑制にもつながり、賞味期限を延ばした麺商品の生産に使用され、高い評価をいただいています。
廃棄茹で水の排熱を再利用する「排熱回収機能」や、伝熱効率を高めた「釜底加熱機能」は、省エネルギーやメンテナンス性向上のアイテムとして、多くの製麺ラインにご採用頂いています。

また、麺1食が入った容器に”麺ほぐし液”を投入し、その複数の容器が自転と公転を繰り返して麺を自動で連続的にほぐす「マザール」というユニークな製品開発を行い、既に多くのお客様へ納入されています。容器の回転部には、ソディック自社製の非接触マグネット軸受を装着した、安全性や耐久性の高い製品です。
2012年には、食品機械としては日本初の「食品安全マネジメントシステムISO22000」の国際規格の認定を受け、高品質で安全性の高い製品開発や提案を引き続き行っています。

LED分野への参入

LED SL-series
LED灯 SLシリーズ
LED投光器 PIKAシリーズ
LED投光器 PIKAシリーズ

2010(平成22)年7月、ソディックは株式会社ソディックLEDを設立し、照明の省エネとして期待されていたLED分野にも進出しました。LEDにももちろんソディックが培ってきた技術が応用されています。新たに放電パルス制御を応用したLED電源「FTAC回路」を開発。蛍光灯よりも明るく、超寿命・60%節電で、蛍光灯器具の工事が不要で簡単取り付けが可能なLED灯「SLシリーズ」を発売し、全国各地の事業所等でご使用いただいています。

その後LED大光量単一光源型投光器「PIKAシリーズ」を2013(平成25)年7月発表。この投光器は従来の水銀灯の同等以上の明るさ、光の拡がりで消費電力が約1/4という次世代型大光量LED投光器です。その製品ラインナップも現在拡充中で、全国各地のナイター照明設備設置場所(競技場、駐車場等)でご使用いただいています。


ソディック創業者 古川利彦会長インタビュー ナノへの挑戦・更なる未来へ 総括編

2000年以降、今までの開発をベースに様々な分野での開発を進められていくのですが、どのような方向をめざして進まれてきたのでしょうか。
古川 いろいろな分野をやっているみたいに見えるけれど、みんなうちの技術の延長線上にあります。
何をやるにしても、うちの良い所は、内部で研究しているから決定が速く、つぎつぎと開発ができるところです。それを生かして、どこよりも早くかつ精度の高いものを作り続けています。
2014年8月18日に発表された、金属3Dプリンタ「OPM250L」はすごい反響でしたよね。実際この構想は、会長はどれくらい前から考えていたのですが?
OPM580L 古川これは私が若いころドイツに行った時に、ドイツではもうやってましたから、よく知ってるんですよ。いつでも「やれ、やれ」っと言っていましたが、なにしろ他の開発で忙しくてね。
そのなかでやっと実現できるチャンスが巡ってきた時に、技術者たちが「私たちでやります!」って手を挙げてくれて。そこから、半年で作ったからねぇ。えらいと思う。
会長が創業者として、今後のソディックに期待されていることは?
古川いや~、みんな、よくやってくれているよ。人だけは育ててきたつもりだから。
その人たちが、今後ますますものづくりに誇りとプライドをもって邁進していってくれることを期待したい。
日本のモノづくりが今後より一層発展していくためには、どのようなことが必要とお考えでしょうか。
古川日本のモノづくりに、こだわるか、こだわらないか、かな。
日本のモノづくりにこだわると、働き手が減ってきているから、ロボットだとか、機械だとか自動的に作るものでないと、ダメになっちゃうよね。
今度の3次元の金属プリンタなんかは、もっと軽快に、もっと早くできるものが次々に開発されると思うけど、そういうのが日本に残っていって日本のものづくりの底上げになると思う。日本のものづくりはすごいですからね。
そのためにも、3次元プリンタは日本で作ったほうがいい。値段が安いからって海外で作ったりすると、それこそ日本のテクノロジーじゃなくなっちゃうから。
今までの会長の実績が認められて、2013年3月に名誉博士号を授与されましたが、その時のお気持ちは?
古川ソディックの代表選手としてもらったという気持ちです。
私ももちろん一生懸命やってきたけど、うちの技術者たちも工場で働く者たちも、一生懸命やってくれたから、社会に貢献できたっていうことでもらえたと思っています。

OPM580L 今はLEDの投光器も順調です。
小学生から大学生、プロまで、夜間のスポーツの練習に協力しています。今までだったら電気代が、例えば1時間1万円かかるのを1時間300円にしたりとかね。高い電気代払ってやってると、つい「いや、もう21時だから消せ」とかってなるでしょ(笑)
便利で安いコストで練習できるといって喜んでくれている人が、いっぱいいます。若者のスポーツ促進にはなってると思いますよね。

夢としては、東京オリンピックの陸上競技場の上にばーっとソディック製品でやりたいなぁと(笑)
今はオリンピックの練習用のサッカーグランドで使われています。神奈川県と東京都のサッカー連盟の指定のところに使われています。
明るさと省電力ではよそに負けないくらいになってきましたよ。

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