世界見聞録ソディックインク デーブトーマス社長インタビュー2

販売を拡大するため、
核となる二つの新しい戦略を実行する。

お客様に直販する販売体制が整ってからは、どんなことを行ったのですか?

デーブ・トーマス社長 最初の年は直売経営戦略に注力して、その後、アフターサービスに力を入れました。行ったことは2つあり、1つはマシンの保守サービスを充実させること、もう1つは消耗品やスペアパーツの販売を伸ばすことです。2004年ごろには、“ソディケア”という保守サービスをスタートし、消耗品やスペアパーツの販売については電話で直接お客様に販売する営業活動を始めました。

ソディケアとは?

これは、保証期間をスタンダードの1年からさらに延長するプログラムです。アメリカの工作機械業界の一般的な保証期間は1年で、“ソディケア”は1年プラス2年の合計3年、もしくは1年プラス4年の合計5年の2つのオプションから選んで購入していただくものです。これは、あくまでも純正部品の交換と、ソディックのサービスマンの作業代金を保証するものですが、消耗品についてもディスカウントにて購入いただけます。

お客様にはどのようなメリットがあったのですか?

デーブ・トーマス社長
万全のサポート体制で購入後の安心をご提供
アメリカの場合、マシンを24時間使い続けるお客様もいれば、1日数時間使うお客様もいます。前者のお客様に関しては、3年、5年先の修理費用を見越せるので大変好評です。
また、1日に短時間使うお客様の場合、3年マシンを使っても“ソディケア”を使う必要がないという場合もあります。“ソディケア”があれば、たとえば5年保証のオプションがあり、3年マシンを使った場合、中古機に付帯して次のオーナーにもこれを転売でき、中古機の価値を押し上げることに繋がっています。

消耗品やスペアパーツについての電話営業については?

デーブ・トーマス社長
定期的なコンタクトでお客様とのコミュニケーションをはかります
特に直接お客様とわたりあえるようなサービスを展開しました。担当スタッフが電話で直接お客様と話して、マシンの状況を伺い、必要に応じて営業活動を行っています。現在、少なくとも週に1回はお客様とコンタクトをとるようにして、状況を確認しています。
販売だけに注力していると景気の波に左右されやすいので、アフターサービスに力を入れ、経営の安定基板を築くことは重要だと思っています。

販売経路、アフターサービスの土台を築き、
今後の展望は?

今後の展開を教えてください。

まず、マーケットシェアの拡大をはかりたいです。現在は25%ですが、これを30%に拡大したいですね。ソディックインクは、アメリカやカナダ、南米をカバーしていますが、社員60名で拡大していくと同時に、人の力だけでなくインターネットの検索エンジンで上位に表示されるようなことも重要視しています。次に、アフターサービスの売上はまだまだ伸びしろがあると思っていて、今、最初の3、5年が満了したら、さらに2年間購入できる、“ソディケア”の新しいプログラムを導入しています。また、特に消耗品に関しては年間10%の成長は今後も継続的に見込んでいます。放電加工機の競争は非常に厳しいので注意しながら営業を展開していきたいですね。

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