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こんにちは、SurVibes(さぁ!バイブス)編集部です!
今回は、ソディック製リニアモータ駆動マシニングセンタの歴史を振り返ります。
ソディックといえば放電加工機のイメージが強いかもしれませんが、その技術は切削加工分野にも広がり、現在では『UXシリーズ』に代表される高性能マシニングセンタへと進化しています。
では、そこに至るまでにどのような技術の進歩があったのでしょうか。
本記事では、リニアモータ駆動機開発をリードするソディックの技術開発の歴史と、UXシリーズの最新機能を解説します。
目次
マシニングセンタ開発の背景
ソディックは、国内におけるNC放電加工機開発のパイオニアとして、精密放電加工技術を長年研究してきました。
しかし、電極の形状を転写する形彫り放電加工において、どれだけ放電加工技術を追求したとしても、加工結果は使用する電極の精度に依存します。
そこでソディックは、自社製放電加工機の性能を十分に発揮できる微細精密な電極を製作するため、マシニングセンタの開発をスタートしました。
放電加工の基本的な仕組みや電極製作については以下の記事でご紹介していますので、ぜひ併せてご覧ください。
1999年 自社開発のリニアモータをマシニングセンタに初搭載<MC180L>

1998年、ソディックはリニアモータとその駆動制御技術を独自開発し、世界で初めて量産型放電加工機に搭載しました。
その翌年、放電加工分野での確かな実績の下、XYZの3軸に自社製リニアモータを搭載した超精密駆動マシニングセンタ『MC180L』をリリースしました。
従来のボールねじ駆動と比較して、リニアモータ駆動には以下のようなメリットがあります。
・位置決め精度/繰り返し精度が高い
・高速/高応答
・非接触であるため摩耗による性能劣化が無い
送りねじとナットの間の隙間が原因で動きにガタが発生し位置決め誤差が生じます(バックラッシ)。
磁力を利用した非接触の駆動方式であるため、バックラッシが生じず、高い位置決め精度と高速・高応答な駆動を両立できます。
小物精密加工に特化したMC180Lは、ポータブル機器の普及に伴うヘッドホン電極や、第3世代に突入しようとしていた携帯電話電極など、当時最先端の加工ニーズに応えることができました。


2002年 ハイスピードミーリングによる超精密高速加工 <MC430L /MC650L>

リニアモータ駆動機のプロトタイプであるMC180Lの開発で培ったノウハウを結集してリリースされたのがリニアモータ駆動式マシニングセンタでは初の量産機となる『MC430L/MC650L』です。
加工テーブルのサイズアップにより様々な現場で採用されるようになりました。
40,000 min-1の超高速スピンドルを搭載したこの機種の登場をきっかけに、切込み量を抑えて工具の送り速度を引き上げる『ハイスピードミーリング(高送り加工)』という加工技術が生まれました。
最新機種では、自社製リニアモータの性能を最大限に発揮する様々な工夫が施されており、さらなる高速・高精度加工を実現しています。
詳しくは以下のリンクからご確認ください。
2007年 自社開発のソフトウェアでリニアモータ駆動の性能を引き出す <HSシリーズ>

自社開発のNC装置『LN2X』を新たに開発し、自社製のNCコード先読み制御機能『SEPT』を搭載したことで、リニアモータ駆動のメリットである加工速度がさらに向上しました。
最新機種では、SEPTを動作させるための最適な設定を、より簡単に導き出せる便利なソフトウェアが標準搭載されています。
詳しくは以下のリンクからご確認ください。
2015年 高精度シミュレーションソフトで現場の生産性向上に貢献 <UHシリーズ>

HSシリーズの後継として登場したUHシリーズには、さらに進化を遂げた自社製NC装置『LN4X』が搭載されました。
LN4XにはマルチコアのCPUが搭載され、リニアモータによる高速加工にNC装置からの指令が追い付かずボトルネックになるといった問題は完全に解消されました。
さらに、リニアモータの性能を引き出すために蓄積されたソフトウェア開発のノウハウは、加工現場の生産性を向上させるシミュレーションツール開発にもつながりました。
シミュレーションツールについては別の記事で詳しく解説していますので、ぜひそちらも併せてご覧ください。
2023年 20年以上に渡るリニア機の開発ノウハウを結集した次世代型マシニングセンタ <UXシリーズ>

昨今の工作機械は、スマートフォンや自動運転システムなどの技術革新に伴い、更なる高精度化が求められており、それに加えて環境に配慮された省エネ対応のニーズも高まっています。
また、労働人口減少による人手不足も深刻化しており、製造現場では作業効率化による生産性向上や属人性の排除が求められています。
それらの要求に対応すべく、当社は3次元微細形状加工用マシニングセンタの最新モデル『UXシリーズ』を開発しました。
機械構造の改善による性能向上
UXシリーズでは主軸ヘッド部(X軸駆動部)を軽量化し、主軸の運動性能を向上させています。
これによりリニアモータ駆動の強みである高速・高応答な加工性能をさらに引き出すことに成功しました!

さらにスピンドルのベアリング配置などの構造見直しにより、高速回転中の振れ精度が各段に向上しました。

また、UXシリーズではガイド部に8条ガイドを採用したことで剛性が改善され、振れや振動の影響を抑制することに成功しました。

消費電力の削減
上述した機械構造の見直しは加工性能の向上だけでなく、消費電力の削減にもつながっています。
ソディック指定の加工条件下で従来機種と比較した結果、8.5%の消費電力削減を実現しました。

UXシリーズでは新たに『アイドリングストップ機能』が搭載され、一定時間ユーザーの操作がない場合に自動でPower OFFできるようになりました(機能のON/OFは切り替え可能)。
手動で電源を遮断できない夜間や休日にご活用いただくことで、無駄な消費電力を抑え、ランニングコストを削減することが可能です。

加工支援システム『SEPTune』
SEPTuneは、SEPTによる先読み制御の効率を最大化するための加工支援ソフトウェアであり、LN4Xに標準搭載されています。
従来は加工者が8パターンのQ番号から加工条件に適した値を選択して設定する必要がありましたが、SEPTuneは「残し代」「工具首下長(L/D)」「加工範囲」「切削送り速度」の4項目を入力し、「速度」「面質」「形状精度」から重視する項目を選択するだけで、75パターンのQ番号から最適な値を提案してくれます。
Q番号のパターンが増えたことでリニアモータ駆動による高速・高精度な加工性能をさらに引き出すことが可能になり、直感的な入力作業で最適な値を導き出せるため新人オペレータの教育コスト削減にも貢献します。

まとめ
今回は、ソディック製マシニングセンタ開発の歴史を振り返りながら、最新機種『UXシリーズ』の進化のポイントを解説しました。
ソディックのマシニングセンタには、リニアモータ・モーションコントローラ・NC装置をすべて自社開発しているからこそ実現できた様々な機能が搭載されています。
電極加工・金型の直彫り加工・高精度部品加工で課題をお持ちの方は、ぜひソディックのリニアモータ駆動機をご検討ください。
