ナノレベルの超精密位置決め制御を実現する高剛性セラミックステージの技術を解説

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企業文化・情報発信
公開日2026.08.24 更新日2026.08.24
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こんにちは、SurVibes(さぁ!バイブス)編集部です!
今回は、ソディックグループの技術の粋を集めて開発した『超精密駆動セラミックステージ』をご紹介します。
ソディック エフ・ティ製セラミックステージは、半導体製造装置/検査装置だけでなく、FPD(フラット・パネル・ディスプレイ)の検査装置などにも搭載され、さまざまな産業分野のモノづくり課題を解決しています。
ステージ駆動の精度や応答性に課題をお持ちの方は、ぜひ参考にご覧ください。

目次

ソディック エフ・ティ製セラミックステージについて

ソディック エフ・ティのセラミックステージは、仕様の固まった標準機販売ではなく、お客様のご要望に合わせてカスタマイズ可能な受注生産でご提供しています。
そのため、お客様の課題を解決するさまざまなオプション機能が充実していますので、今回はJIMTOF2026に出展予定の『セラミックXYステージ』の仕様を例に各技術をご紹介します。

JIMTOF2026出展予定のセラミックXYステージ
JIMTOF2026出展予定のセラミックXYステージ

ソディックグループのコア技術を活かしたSingle Nano制御

ソディック エフ・ティのセラミックXYステージは、ナノレベル(1mmの1,000,000分の1レベル)の超精密位置決め制御を実現します。
この精度を実現するには、高精度な部品加工や組み立て技術、制御技術などすべての要素をクリアする必要があり、それを可能にしているのはソディックグループが長年の研究で培ってきたさまざまなテクノロジーです。
その代表的なものとして『リニアモータ制御技術』『セラミック製造技術』『超高剛性エアスライダ製造技術』の3つをご紹介します。

リニアモータ制御技術

ソディックは工作機械の高精度化を追求する研究の中でリニアモータに着目し、その制御技術・製造技術を内製化しました。
ソディックの自社製リニアモータ制御システムは、リニアモータ本体とモーションコントローラの性能もさることながら、モーションコントローラから指令を受け取りリニアモータに電流を送り出す制御基板『リニアアンプ』の分解能が特に優れており、リニアモータの高い応答性を最大限に発揮することができます。

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ボールねじ駆動と比較して、リニアモータ駆動には以下のようなメリットがあります。

・位置決め精度/繰り返し精度が高い
・高速/高応答
・非接触であるため摩耗による性能劣化が無い

ボールねじ駆動方式
送りねじとナットの間の隙間が原因で動きにガタが発生し位置決め誤差が生じます(バックラッシ)。
リニアモータ駆動方式
磁力を利用した非接触の駆動方式であるため、バックラッシが生じず、高い位置決め精度と高速・高応答な駆動を両立できます。

セラミック製造技術

ソディック エフ・ティのXYステージでは、お客様の用途や要求性能に応じてコージェライトやアルミナなどのセラミック材料を使い分けています。
今回ご紹介するJIMTOF2026出展予定のセラミックXYステージでは、自社製コージェライトを採用しています。
コージェライトは、ファインセラミックスの中でも代表的な素材であるアルミナと比較して、さらに軽量(鉄の約3分の1の比重)でかつ熱膨張係数が極めて小さいという特長を持ちます。

ファインセラミックスの基礎については以下の記事で解説しておりますのでぜひ参考にご覧ください。

半導体やディスプレイの検査装置は、1週間以上にわたって連続稼働するケースも珍しくないため、一般的なステージではモータの発熱により初日と最終日の検査精度に差異が生じてしまう場合があります。
ソディック エフ・ティのセラミックステージは、エアスライド部品、モーター、スケールに自社製コージェライトを使用することで、熱膨張の影響を極めて小さく抑えており長時間にわたる連続稼働と高い動作精度の両立が求められる用途に適しています。

セラミックXYステージの3Dモデル
青く着色された部材に自社製コージェライトが採用されています。

コージェライトは極めて熱膨張係数が小さく、アルミナよりもさらに軽いという強みを持つ一方で、安定した製造が難しい素材でもあります。
特に大型(※)のコージェライトを製造することは難しく、ソディック エフ・ティのコージェライト製造技術は世界的に見ても希少性が高いと評価されています。

JIMTOF2026に出展予定のXYステージ構造部品は500mm × 500mm。
過去最大サイズでは900mm ×1,600mmの超大型コージェライトを製造した実績もあります。

また、ソディック エフ・ティのセラミックXYステージには黒色コージェライトを採用しており、表面に特殊処理を施すことで光を反射しにくい超低反射仕様を実現しています。
これにより、画像検査装置においては反射光の映り込みが抑制され、検査精度の安定化につながります。
また、半導体製造装置の露光工程やレーザー加工機においても活用が進んでおり、幅広い分野でソディック エフ・ティ製品が採用されています。
しかしながら通常のコージェライトよりもさらに焼成条件がシビアな黒色コージェライトは、製造が難しいセラミック材料です。
ソディックエフ・ティが大型かつ黒色のコージェライトを安定して製造できるのは、長年の研究開発により確立した独自の焼成条件と、それを忠実に再現する緻密な温度コントロール技術を持っているためです。

ソディック エフ・ティのセラミック製品製造設備・製造プロセスの一部は以下の動画でご覧いただけます。

動画には音声が含まれますのでご注意ください。

超高剛性エアスライダ製造技術

自社製コージェライトを使用した超高剛性エアスライダは、エアで軸を浮かせて保持するため、摺動抵抗の影響を排除し、高速かつ高精度な位置決めを可能にしています。
また非接触式であることは姿勢精度にも良い影響(※)を与えており、真直度:1μm/m 以下、直角度:1μm/m 以下を実現しています。

エアのギャップによる平均化効果

ソディック エフ・ティ製XYステージは、大型コージェライトを高精度に製造・加工する技術と、わずかな歪みも発生させない精密な組み立て技術の合わせ技により、高水準の幾何精度を実現できています。

さらに、ソディック エフ・ティのXYステージに使用されているエアスライダは、一般的な4面拘束ではなく、マグネットを併用した3面拘束となっており、エアパッドが少ない分高さを抑えられています。
これによりステージの重心位置が低くなり、ステージ倒れによる位置決め精度の低下が抑制されています。

4面エアパッド構成イメージ図
4面エアパッド
上下左右の四方向にエアパッドを配置
3面エアパッド+マグネットプリロードの構成イメージ図
3面エアパッド+マグネットプリロード
下側のエアパッドが無くなることで高さを抑制

多様なチャッキング方式に対応

半導体製造装置やディスプレイ検査装置などさまざまな用途で活用されるステージは、用途に適したチャッキング方式に対応していることが求められます。
ソディック エフ・ティのセラミックステージはバキュームチャック方式(ピン型・溝型・多孔質型)や静電チャック方式など各種チャックを載せ替え可能です。

放電加工機の研究から生まれたコアテクノロジー

ソディック エフ・ティ製品に搭載されている自社製リニアモータ・セラミックス・超高剛性エアスライダは、いずれもソディックの祖業である放電加工技術の開発から生まれました。
今回ご紹介したすべての技術が搭載されているのが、ソディック製油ワイヤ放電加工機のフラッグシップモデル『EXC100L+』です。

EXC100L+は近年需要が高まっている光ファイバーコネクタの基幹部品であるMTフェルールの金型製作向けの製品として高く評価されています。
詳しくは以下の記事でご紹介していますので、ぜひ併せてご覧ください。

まとめ

今回は半導体製造装置やディスプレイ検査装置などで活用されているソディック エフ・ティ製セラミックステージに搭載された各種技術をご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?
世界トップクラスの超精密な駆動制御を支えているのは、ソディックの祖業である放電加工機の研究開発から生まれた、「リニアモータ制御技術」「セラミック製造技術」「超剛性エアスライダ製造技術」といったテクノロジーの数々です。
世界屈指の位置決め精度を誇るソディック エフ・ティのセラミックステージにご興味がございましたら、以下のボタンよりお気軽にお問い合わせください。

監修者
ソディック エフ・ティ EMG事業部

ソディック エフ・ティ EMG事業部

半導体・液晶製造装置、精密加工機の部品、精密測定器など様々な分野で活躍するファインセラミック製品を開発・製造しています。
また、業界最大級サイズの焼成炉を有しているため、大型部材を製造することが可能です。

執筆者
SurVibes編集部

SurVibes編集部

オウンドメディアの記事制作を担当しております。それぞれ違うバックグラウンドを持った20、30代メンバーを中心に制作。新しいことにチャレンジしながら、多くの先輩、関係者の皆様に支えてもらい毎日が勉強です!「つくる」にフォーカスした企画をいつも探しています。

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