Wire-cut EDM

ワイヤ放電加工機の自動化

ハードウェア  ソフトウェア  コア技術  システム例 

自動化のための

ハードウェア

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自由度が高く、 フレキシブルな対応が可能

多関節ロボット

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ワークの搬送を多関節ロボットが行います。
主に水加工液で課題となる、ワークのサビ防止のためには、十分な乾燥や、防錆油の噴霧処理などが必要になります。多関節ロボットとのシステムアップの特長として、各装置のレイアウトの自由度が高く、乾燥ステーション( エアブロー工程) や、防錆スプレー噴霧装置へのアクセスも自動化することができます。

ワイヤ放電加工機向けのツーリングシステムは、ワークの形状や用途に応じて選定することで、柔軟な段取り作業や機種間での連携が可能となり、加工工程全体の生産性を向上します。

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ロボットによって、ワークの交換を自動化します。

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ワークの保持・取り付けには、それぞれの形状や質量に応じたワークパレットを使用します。

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形状測定や、加工後のエアブロー工程なども自動化できます。

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ワーク交換を自動化
大容量・省スペース

ERC80

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多関節ロボットと比べ、可搬質量が大きいものが多く、省スペースでも様々な種類のワークの搬送が可能です。

ワイヤ放電加工において、多数のワークを加工する場合、あらかじめ加工テーブル上にワークを可能な限りセットしておくことで、連続加工が可能です。しかし、その場合に作成するNC プログラムは複雑となり、ワークの段取りにも作業時間を要します。

ワークの搬送を自動化することで、最適なワークスペースの活用や、加工機上での段取り時間を大幅に短縮し、機械の稼働率をより高めることが可能となります。

ワイヤ放電加工機用
クランプシステム

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フラットチャック

ワイヤ放電加工機は、その他の工作機械と比較して、特殊な段取りが要求されます。

各用途に応じたツーリングの採用により柔軟な段取り作業が可能となり、ワ イヤ放電加工機の生産性を大きく向上させます。

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Imageチャックアダプタによる電極の段取り
Imageクランピングフレームによる混在した段取り
Imageプリズムホルダーによる円形部品の段取り
Image外部測定

自動化のための

ソフトウェア

スケジューラを使うことで、機械やロボットなど、システム全体の動作を統括で管理し、連続で実行することができます。
NC プログラムを自動で作成するCAD/CAM システムと組み合わせることで、運用が格段に簡単になり、多彩なシステム構成に適 合します。

スケジューラ

Mr.Sodick

設計情報( 位置決め、加工プログラム、位置座標、ワーク情報など) と現場情報( 外部ユニットによる測定値、ストッカからの情報) をまとめて管理することで、煩雑な作業をすることなく、自動化を支援するスケジューラです。

DiproWin と連携でき、ワークの位置決めの動作や、プログラム作成後にそのままスケジューリングすることができます。

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自社開発・製造 2 次元CAD/CAM システム

DiProWIN(ダイプロウィン)

金型の設計・製造現場でのリードタイムの短縮を命題に開発した、多様な状況に対応できるワイヤ放電加工機用CAD/CAM システムです。

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CAD/ カスタマイズ

最小限の操作で、様々な金型設計に応用できます

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プレス金型設計支援

曲げ工程のデモや、歩留まり率の算出が可能です

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金型構造設計支援

設計のリードタイムを大幅に短縮します

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ワイヤCAM

複雑な形状でも簡単にNC プログラムを作成できます。

Sodick-IoT

各機械の稼働状態を集約し、遠隔からの一括管理・分析を行い、生産性向上をサポートします。

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  • スマートフォン・タブレット・PC などで、どこからでもアクセス可能な、工作機械向けのIoT プラットフォームです。
  • 機械の状態・加工率の一括監視、消耗品や各種センサの情報を収集し、リアルタイムで確認できます。生産に関わる機械の情報を可視化・解析することで、ダウンタイムの削減・生産性向上をサポートします。
  • 遠隔地からNC 画面をチェックできます。
  • NC プログラムを予約・実行することができます。
  • 「NC バージョンアップ」「テレビ電話・チャット機能」など、当社サービスマンが遠隔でサポートします。
  • MTConnect、OPC UA に対応する工作機械を接続でき、稼働状態などを監視できます。

エス・ビューワー

S-Viewer

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  • 一定間隔で各NC装置を巡回し、データを収集するソフトウェアです。登録したNC装置の稼働状況を一元管理し、機械稼働率を向上させることができます。

自動化のための

ソディック コア技術

リニアモータ駆動

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ボールねじを不要とした非接触式であるため、ボールねじの磨耗などに起因する機械精度低下がマシンライフ(10年以上)を 通して発生せず、メンテナンスフリーで半永久的に初期の機械精度を維持します。

リニアモータ駆動の特長である、非常に高い再現性と、長期安定性は、「ものづくりの自動化」において、工作機械に求めら れる最も重要なファクターです。

ソディックのワイヤ放電加工機は、XYUV 4軸にリニアモータ駆動を標準で搭載しています。

自動結線装置 FJ-AWT

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断線点結線と自動リスタートで、長時間の自動運転を強力に支援します。空中・水中を問わず高い結線率を誇ります。

接触感知機能

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ワイヤ電極線を使った接触感知機能です。
ワークの原点出しや、ワークの傾きを測定し、座標を自動で補正することが可能です。

段取り時間短縮

アイドリング液面機能

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ガジェット画面にてワンクリックで切替できます。

Z 軸連動液面制御

液面高さがZ 軸に応じて自動で追従する機構を採用してい るため、ワークの厚みに応じて手動で液面高さを変更する 必要がなく、効率的な段取りができます。また、自動化に も容易に対応できます。

中子処理装置S3CORE スコア(オプション)

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加工後に切り出したワークの落下を防ぎ、自動で回収す る、シンプルな構成の中子処理装置です。精密ワークで も位置ずれせずに中子処理を自動化できます。

予防保全機能AIM

機械の温度変化を常に記録し、加工への影響をリアルタイ ムに診断します。また、ワイヤ残量・加工液の比抵抗の変 化を監視し、消耗品の交換を提案します。 不良率削減とトレーサビリティの向上に繋がる保全機能で す。

TH COMサーマルコミット (オプション)

機械各部の温度をセンシングすることによる、精密な熱変 異補正システムです。 事前のデータ収集は不要で、季節や環境によらずに長時間 運転を可能とします。

※カタログの記載内容は、AL シリーズの仕様を元に制作しております。その他の機種につきましては、担当営業までお問い合わせください。

自動化のための

システム例

テーマ①

「大型サイズのワークを、連続で、自動で、高精度に加工したい!」

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ポイント①

「大容量のERC80」

超精密モデル「AL400P」での加工を、大容量のERC80 を使って自動化したシステムです。加工サイズに応じたワークパレットを複数種類用意し、2台のAL400P でダイナミックに加工します。

ポイント②

「2台のAL400P を正逆配置」

1台のロボットを中心に、複数の機械を点対称となるような向きに配置しています。2台のAL400P で同じNC プログラムを使用できます。

ポイント③

「簡易プリセッタユニット」

外段取りとしてのワークセットと精度確認を行うための、セラミック製・簡易プリセッタを活用します。

ポイント④

「高性能な自動結線装置」

長時間の連続加工では、安定した自動結線が不可欠です。ALシリーズの「FJ-AWT」は、パレットで保持された「下浮き・液中」状態のワークに、安定して細線ワイヤを結線できる高性能な自動結線装置です。

テーマ②

「5分で終わる加工×100 回... 自動化したい!」

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ポイント①

「多関節ロボット」

大量のワークを加工する場合、1点あたりの加工が短時間であっても、ワークの交換ごとに段取り時間が発生します。ワークの搬送・取付け・取外しをロボットにより自動化することで、段取り時間を大幅に短縮し、省人化と機械稼働率の向上を可能とします。

ポイント②

「サビ対策」

加工後、ワークが錆びないように一度油に漬け込み、用意した棚に収納します。

ポイント③

「エアブロー工程の自動化」

加工後のワークはロボットで取り出され、乾燥ステーション( エアブロー工程) により加工液を除きます。

ポイント④

「見える化システム S-HARMNY/エス・ハーモニー」

プログラムの実行を常に監視するソフトウェアシステムにより、遠隔地からでもリアルタイムに加工進捗を確認できます。

テーマ③

「刃物の加工を自動化したい!」

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ポイント①

「多関節ロボット」

多関節ロボットは、軽量なワークの自由度の高い搬送を得意とします。その特長を活かし、割り出し回転軸との同期加工で、回転軸へのワーク搬送・着脱・仕上げ加工を自動化しています。

ポイント②

「サビが発生しない油加工」

油加工では、原理上サビの発生や超硬合金材の腐食がありません。研磨加工できない刃物形状において、最終仕上げ加工が可能です。油加工液自体も耐酸化性に優れ、長時間の連続加工でも安定した加工性能を発揮します。

ポイント③

「タッチプローブで測定」

タッチプローブで機上測定することで、外段取りで発生しやすい機差を極小化し、精密な加工が可能です。

ポイント④

「AP シリーズ」

AP シリーズは、あらゆる環境で高性能を発揮する、超精密モデルです。門型構造・アーム懸垂構造、高速・高応答を実現するリニアモータ駆動方式を採用したことで、質量移動による機械変位・機械摩擦を極小化します。

※写真は3D モデルから生成したイメージ図を含みます。
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