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こんにちは、SurVibes(さぁ!バイブス)編集部です!
この記事では金属3Dプリンタで金型を製作するメリットの1つである3D冷却水管についてご紹介します。
金型に3D冷却水管を組み込むことで、成形品の品質向上だけではなく、コスト削減にも効果がありますので、ぜひ参考にご覧ください。
目次
金属3Dプリンタで金型を製作するメリット
金型製作と言えばマシニングセンタや放電加工機(ワイヤカット)といった工作機械による削り出しが一般的かと思いますが、造形自由度の高さから金属3Dプリンタを採用する事例もあり、以下のようなメリットから注目を集めています。
- 金型に3D冷却水管を組み込むことができる。
- 短納期で試作金型を製作できる。
- 金型に多孔質構造を組み込み射出成形時のガス溜まりを抑制できる(ガス抜き金型)。
- 金型を複数パーツに分けることなく製作工程をシンプルにできる(工程集約)。
この記事では特に1.の3D冷却水管について紹介しています。
その他のメリットに関しても記事を制作予定ですので楽しみにお待ちください!
3D冷却水管とは
金型には『成形品の硬化を促進する』あるいは『金型そのものを冷却する』目的で冷却水管を組み込みますが、従来の切削加工による水管は直線的な形状に限定され、その冷却効率には技術的な制約がありました。
しかしながら金属3Dプリンタで金型を製作する場合はその限りではありません。
積層により造形するという特徴から、構造上の自由度が非常に高く、冷却効率を追求した複雑な形状の配管を実現できます!
このように3Dプリンタによって作られた複雑な形状の冷却水管を3D冷却水管と呼びます。
3D冷却水管のその他の呼称について
3D冷却水管には「3次元冷却水管」「自由配管」「コンフォーマルクーリングチャンネル」など様々な呼称があります。
また、3D冷却水管による効率的な冷却方法を「コンフォーマル冷却」と呼ぶこともあります。

上図は3D冷却水管が組み込まれた金型の3Dモデルです。
ドリル等を用いた切削加工による直線的な水管とは異なり、金型の形状に沿った複雑な形状を実現できます。
3D冷却水管のメリット
3D冷却水管を組み込むメリットは金型の種類によって異なります。
プラスチック金型(樹脂成形金型)に組み込む場合
プラスチック金型に3D冷却水管を組み込むメリットは樹脂硬化時間の短縮による成形サイクルの改善にあります。
冷却プロセスでは冷却効率が最も低い箇所に合わせてサイクルタイムを定める必要があり、冷却効率にむらがある金型ほど、それがボトルネックとなって生産性が低下していました。
3D冷却水管は冷却のむらを抑制でき、射出成形の生産性向上に寄与します。
また冷却むらが低減されることで、成形品自体の寸法精度改善も期待されます。
ダイカスト金型に組み込む場合
ダイカスト金型における3D冷却水管の主なメリットは、効率的な温調により金型自体の耐久性が向上し、メンテナンス頻度削減・機械稼働率向上を実現できることです!
ダイカスト金型では、高温のアルミ溶湯が高圧で押し込まれ、過熱と冷却が繰り返されるため、その激しい温度差による金型への負荷は非常に大きくなります。
そこに3D冷却水管を組み込むことで、激しい温度差による負荷を軽減することができ、金型の寿命を延ばすことが可能になります。
また、ダイカスト金型が抱える課題の1つにアルミの溶着がありますが、3D冷却水管はこの課題に対するソリューションの1つとしても期待されています。
鋳造時、金型にアルミの溶着が起きてしまうと、機械を停止させ、金型のメンテナンス作業が必要(※)になるため、現場の生産性は大きく低下します。
この時、金型冷却に使用する離型剤の塗布や、エアブローの時間も要します。
金属3Dプリンタ製の金型は、3D冷却水管により効果的な金型温調が可能となることで、溶着の防止や離型剤の塗布量・エアブロー時間の削減につながり、結果的に機械稼働率向上・生産数向上・省エネ効果が期待されます。
ダイカスト金型においては特に3D冷却水管による付加価値が大きく、最近では金属3Dプリンタ製の入れ子を採用し、3D冷却水管のメリットを活かすという動きが広がりつつあります。
3D冷却水管が効果を発揮しやすい金型の特徴
上述の通り、3D冷却水管による効率的な温調には多くのメリットがあります。
しかしながらプラスチック金型に3D冷却水管を組み込む場合は、あらゆるケースで効果的というわけではなく、金型の形状によって得手不得手があります。
金属3Dプリンタを使った金型製作は自由な配管による効率的な冷却が強みなので、成形品の形状が複雑であったり冷却むらが発生しやすい構造であったりするほど効果を発揮します!
例えば曲線的な形状を持つ丸物の金型が良い例です。
従来のドリル加工では直線的な水管形状に限定されるため、円に沿うように配管するには五角形・六角形といった多角形形状を採用するほかありません。
しかしその分切削の手間もかかりますし、完全に円に沿う形は実現できないため冷却むらが発生してしまいます。
金属3Dプリンタであれば、丸物形状に沿った水管を設けることができ、むらの無い効率的な冷却を実現できたという事例があります。





また、箱物形状も3D冷却水管の効果が発揮されやすい形状の1つです。
従来工法では箱物形状の内側に入り込む金型スライド部には冷却水管を設けることができませんでした。
そのためキャビティとコア部分のみの配管となり、冷却不足による内反りが発生する課題がありました。
金属3Dプリンタであれば金型スライド部分にも冷却水管を設けることができ、箱物形状の内反りも克服できたという事例があります。

他にも成形品が細長い場合、従来の金型では先端部分が冷えにくくなる事例があります。
このような場合には、先端部分に3D冷却水管を組み込むことで、効率化が期待できます。
以上のように3D冷却水管は、様々な形状で冷却効率改善効果が期待されています。
ソディック製品の強み
基本的には金属3Dプリンタであれば、どのようなタイプのものでも3D冷却水管を組み込むことが可能です。
しかしソディック製の金属3Dプリンタはそれだけに留まりません。
ソディック製金属3Dプリンタの特色は、工作機械メーカーとしてのノウハウを活かした切削軸を持つ金属3Dプリンタであることです。
ここからは3D冷却水管金型において、この特色がどう活かされるのかを解説します。
位置決め機能によるハイブリッド造形
ソディック製金属3Dプリンタは切削軸を持つため、一般的な金属3Dプリンタには搭載されていない位置決め機能を有しています。
この特長によりハイブリッド造形時の位置ずれを抑制でき、2次加工での取り代も最小限に抑えることができます。
土台となるベースプレートを製品の一部として造形する手法をハイブリッド造形と呼びます。詳しくは以下の記事で解説しておりますので、ぜひ併せてご覧ください。
コスト削減やリードタイム短縮に効果があるハイブリッド造形ですが、ベース部分と造形部分を縦断する形で水管が設計されている場合、位置決め機能がなければ水管位置を正確に合わせることができません。
水管の位置にずれがある場合、冷却水の流れが不安定になり、冷却効果も落ちてしまいます。
位置決め機能を持つソディック製の金属3Dプリンタでは、水管設計されたハイブリッド造形も、冷却効果を確保して実現できます。

事例紹介
実際にソディック機をご利用いただいているお客様の中にも、3D冷却水管金型をご活用されている事例がございます。
ご興味がございましたら、ぜひ以下の記事も併せてご覧くださいませ。
ウェビナーアーカイブのご案内
ソディックは、企業合同のオンラインセミナー『3Dプリンティング・AM Webinar Week 2025』に登壇し、『金属3Dプリンタによる次世代金型事例』というテーマで発表いたしました。
上のバナー画像をクリックいただき、『視聴 / 予約』ボタンよりご登録いただくことで、アーカイブ動画をご視聴いただけます。
『リードタイム短縮』、『サイクルアップ&製品品質向上』などを実現した事例をぜひご確認ください。
閲覧期限は2026年09月24日までです。
まとめ
今回は金属3Dプリンタで金型を製作するメリットの1つである3D冷却水管についてご紹介しました。
3D冷却水管を金型に組み込むメリットは金型の種別によって異なりますが、成形品の品質向上に留まらずコスト削減にも効果があります。
金属造形に興味がある、導入を検討したい等ございましたら以下のフォームからお気軽にお問い合わせください。
