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こんにちは、SurVibes(さぁ!バイブス)編集部です!
今回は、近年需要が急速に拡大し、今後も成長が見込まれる『MTフェルール』の製造現場で活躍する、ソディックの最新技術をご紹介します。
MTフェルールのように高い精度が求められる金型製作や、微細精密成形に課題をお持ちの方は、ぜひ参考にご覧ください。
目次
AI時代を支える重要部品『MTフェルール』とは
昨今では生成AIなどの技術発展に伴い、AIデータセンター向けの光ファイバーコネクタ需要が急増しています。
しかし、シングルモード(※)の光ファイバーコネクタでは、直径10μm以下の極細コア同士を正確に突き合わせることが求められ、その製造には高い技術力が必要となります。
長距離でも安定した通信が可能なタイプの光ファイバー
コネクタにおいて、光ファイバーの位置決めという重要な役割を担うパーツが『MTフェルール』です。
MTフェルールには光ファイバーを通す孔が複数設けてあり、光の通り道であるコアの位置がズレないように固定しています。
MTフェルールの孔径やピッチ間隔に誤差があると、接続した際にもう一方のコネクタとコアの位置がズレてしまい、通信速度のロスにつながります。
そのためMTフェルールの製造には、精密な金型づくり/精密な射出成形が要求されます。

※ソディック保有の試作金型による成形サンプル

上図+クランプスプリング
ソディック製射出成形機による成形サンプル
ものさしと並べて見ることで、MTフェルール自体のサイズ感や光ファイバー孔の小ささがよく分かります。
MTフェルールの製造を支えるソディックの技術
MTフェルールの製造は、金型製作と射出成形という大きく2つの工程に分けられます。
中でも難易度が高いとされてるのが以下の3点です。
POINT
ソディックはこれら3つの工程における課題を解決する精密加工/精密成形技術を備えた工作機械/射出成形機を開発しました。

光ファイバー孔のワイヤカット用下穴加工
孔径φ0.125mmの光ファイバー孔をワイヤカットするにあたっての下穴加工には、極細電極に対応した細穴放電加工機が必要となります。
そこで今回ご紹介するのがZ軸にリニアモータ駆動を採用したNC制御細穴放電加工機『K3BL』です。
K3BLは微細な放電加工を実現するオプション機能を加えることで、φ0.05mmの極細電極による細穴加工が可能になります。
また、Z軸には自社開発のリニアモータを採用していていることで、高い応答性により電極消耗を抑制できるため、極細電極を用いた場合も安定した加工を行うことができます。
さらに、XY軸には高性能リニアスケールを搭載しており、高い位置決め精度を実現しています。
この性能は高いピッチ精度を要求されるMTフェルールの金型製作において優位性を発揮します。
K3BLによる下穴加工サンプル
加工物材質:超硬合金(VM-40)
使用電極(※):φ0.05mm(シャンク付微細タングステン丸棒)
加工時間(※):1孔あたり4分34秒
※光ファイバー孔部
光ファイバー孔を精密加工するワイヤカット
光ファイバー孔の径はφ0.125mmと非常に小さく、ワイヤカットの下穴径(スタートホール径)はそれよりさらに小さくなります。
その場合、大きな課題となるのが結線の高難度化による生産性の低下です。
そこで優位性を発揮するのがソディックの最新式油ワイヤ放電加工機『EXC100L+』です。
MTフェルールには光ファイバー孔の数を表す12心・16心・24心・48心といった種類があり、その金型をワイヤカットで加工には、孔の数だけ極細電極線の結線が必要になります。
しかし、MTフェルール金型では下穴径が非常に小さいため、ワイヤ線をスムーズに通す(結線する)ことが難しく、やり直しや補助動作が頻発します。
その結果、オペレータによる介入作業が発生しやすく、現場の生産性低下や省人化のボトルネックとなる課題がありました。
EXC100L+に搭載された『Quick Up Search AWT』は、自動結線ユニットに取り付けられたハンドが、ワイヤ位置の微調整や引き上げなどの動作を自動で行うことで、極小下穴への通線を容易にし、結線成功率を向上させる自動化機能です。
これにより、極細ワイヤ線を用いた超微細加工においても作業者の介入を低減し、安定した加工と生産性の向上を実現します。
EXC100L+は、リニアガイド部にエアスライダ機構を採用することで、世界唯一無二の完全非接触XYテーブルを実現しています。
さらに、一般的なワイヤ放電加工機とは異なりアーム懸垂構造を採用しているため、アームは加工タンクを貫通しておらず、Y軸移動時の物理的な接触を無くしています。
これらの独自技術・独自構造により、摺動抵抗の影響を排除し、MTフェルール金型のような超微細精密加工領域における加工安定性を実現しています。

※写真にはオプションが含まれている場合があります。
また、他の製品シリーズでは鋳物が使用されている機械の構造部品にもセラミックスを惜しみなく使用したオールセラミックス仕様により、機械の熱変形を極限まで抑制しています。
詳しくは今後制作予定の開発秘話記事で解説いたしますので、楽しみにお待ちください。
EXC100L+によるワイヤカット加工サンプル
加工物材質:超硬合金(VM-40)
使用ワイヤ線:φ0.05mm(APZワイヤ)
加工孔数:全18孔(φ0.549mm×2箇所/φ0.125mm×16箇所)
加工時間:40分59秒
面粗さ:Ra 0.046μm/Rz 0.345μm
位置精度(X):-0.30μm~+0.30μm
位置精度(Y):-0.26μm~+0.30μm
形状精度:-0.20μm~+0.20μm
微細な光ファイバー孔を持つMTフェルールの射出成形
孔径わずか0.125mmの微細な光ファイバー孔を複数有するMTフェルールを安定して成形するには、高い射出応答性(※)が要求されます。
設定された射出速度・射出圧力に対して機械がどれだけ迅速かつ正確にふるまうかを表す指標
そこで優位性を発揮するのが、高難度小物成形向けにソディックが開発した高応答モデル『LP20EH4』です。
LP20EH4は他のソディック製射出成形機同様、独自機構であるV-LINEを採用することで樹脂材料の逆流を排除し、充填量のばらつきを抑制しています。
さらに、小物製品の成形に特化させることで、より直接的に射出動作を制御可能な油圧回路を開発し、業界最高クラスの射出加速度15G(プランジャ径φ12mm)を実現しました。
これにより、樹脂材料の充填量はさらに安定し、微細形状を持つ小物製品の成形品質安定化・歩留まり改善が期待されます。
まとめ
今回は近年需要が急増しているMTフェルールの製造において優位性を発揮するソディックの工作機械/射出成形機をご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?
各製品の詳細なスペックについては以下のカタログリンクからご覧いただけます。
また、製品に関するお問い合わせはこのページ末尾のお問い合わせボタンよりお気軽にご連絡ください。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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