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こんにちは、SurVibes(さぁ!バイブス)編集部です!
今回は、ソディック機械をご購入いただいたお客様向けに開講している『ワイヤ放電加工機 初級スクール』についてご紹介します。
・新入社員や部署異動をした社員に、一から機械操作を教える時間が取れない…
・少し操作はしてみたけれど、なかなか上達しない…
こういったお悩みがございましたら、ソディックのスクール受講がおすすめです!
スクールに興味があるかたや、どのメーカーのワイヤ放電加工機を購入するかご検討中のかたは、ぜひ最後までご覧ください。
目次
スクールについて
ソディックでは、機械をご購入いただいた後も、安心して製品をご利用いただけるよう、充実したサポート体制を整えています。その一環として実施しているのが、スクールの開催です。
今回は、最も受講者数の多い「ワイヤ放電加工機 初級スクール」をご紹介します。
初級スクールは、機械操作が初めての方や、ワイヤ放電加工の基礎から学びたい方に最適なコースです。
①基本知識の学習、②加工プログラム作成、③放電加工という3ステップで基礎を身に付けることができ、受講後すぐに実践へと移ることができます。
本記事では、スクールの概要から加工プログラム作成までをご紹介し、次回の記事では、加工前の段取り作業や実際の放電加工の様子をお届けします!
中級は、ワイヤ放電加工機の操作にはある程度慣れており、難しい加工を行いたい方向けの内容です。
特別な加工や専門的なご要望につきましては、内容に応じて訪問指導をご案内できる場合がございます。まずは、弊社営業担当までお気軽にお問い合わせください。
開催地域により、受講可能な内容は異なります。
体験レポート!ワイヤスクール初級
スクールの具体的な内容や流れをわかりやすくお伝えするために、SurVibes編集メンバーが実際に受講をし、学んだ内容をレポ―トします!
          初心者にも機械を扱えるのかどうかや、受講してみた感想などをお伝えしていきます!
ワイヤ放電加工の基礎を学習!
まずは、ワイヤ放電加工機の概要と基本用語について学びます。ここでは、特に重要な用語をいくつかご紹介します。
NCプログラム(数値制御プログラム)
  NCプログラムは、加工プロセスを制御するためのプログラムで、主に工作物に対する工具(ワイヤカットであればワイヤ線)の位置を数値情報(X,Y座標値)で定義します。
NCプログラムで定義された加工プロセスは、NC装置という制御装置によって読み取られ、工作機械本体へと指令されます。
※NCプログラムを構成する命令文を『NCコード』と呼びます。
オフセット(工具径補正)
  ワイヤカットにおいては、ワイヤ線の経路と加工される端面の間に、「ワイヤ線の半径」と、「加工ギャップ」と呼ばれる放電現象による隙間(火花が飛ぶ距離や金属が溶けて除去された範囲)を合わせた分の差が発生します。
この差を考慮し、加工プログラムに設定する補正値をオフセットと言います。
パンチ加工、ダイ加工
  ワイヤカットにおいて、ワークから目的の形状を切り出す加工をパンチ加工、ワークから不要部分を切り落とす加工をダイ加工と言います。
パンチ加工では、加工形状の外側が不要な部分になるため、スタート穴は加工形状の外側に空けられます。
逆にダイ加工では、加工形状の内側が不要になるため、スタート穴は加工形状の内側に空けられます。
テーパ加工、上下異形状加工
  ワイヤに傾斜角を付けて行う加工を、テーパ加工といいます。この加工法により、加工物の上面と下面で「寸法」や「形状」が異なる立体形状を作成することが可能です。
例えば、上面が広く下面が狭い上広がりや、逆に下面が広い下広がりのテーパ形状、さらに上面が円形で下面が四角形といった上下異形状の加工にも対応できます。
          また、加工の際には、オフセットや加工方法を考慮する必要があるのですね。
その他ワイヤ放電加工の基本知識については、以下の記事をご覧ください。
テーパ加工については、以下の記事で詳しく解説しています。
加工プログラムを作成!
基礎知識を学んだあとは、いよいよ加工プログラムの作成に挑戦です!
といっても、NCコードを手書きするわけではなく、実際の現場で使われているCAD/CAMソフトを使って作成していきます。
Heart-NCについて
スクールでは「Heart-NC」というCAD/CAMソフトを使用します。
目的のワーク形状を入力することで加工プログラムが作成され、それをNC装置で実行することで、プログラム通りに加工されます。

Heart-NCは、加工形状に応じたガイド機能が充実しており、初心者にも扱いやすいインターフェースが特長です。
プログラム作成
ワイヤ初級スクールでは、Heart-NCを用いてプログラムの作成練習を行います。スクールでは、以下のようなプログラム作成の練習を行いました。
練習1

練習2

練習3

一見複雑に見える形状でも、数値を入力しながら線や図形を描画していくことで、徐々に完成形へと近づいていきます。
練習を一通り終えたあとは、スクール内で実際に加工するワークのプログラムを作成します。
          ここで作成したプログラムにしたがって機械が動いてくれるんですね。この後の加工実習が楽しみです♪
まとめ
今回は、ワイヤ放電加工機 初級スクールの概要と、放電加工に向けた事前準備についてご紹介しました。 
後編では、加工前の段取り作業や、実際の放電加工の実習内容について詳しくお伝えしますので、ぜひ併せてご覧ください!