第18回 2021 年「“超”モノづくり部品大賞 環境・資源・エネルギー関連部品賞」受賞 不活性ガス溶解 射出成形システムINFILT-V®(インフィルト)

「INFILT-V®」はeV-LINE® 電動射出成形機 「MSシリーズ」の特別装備品です。

活性ガス溶解射出技術を用いたソリューション


成形品質の改善(軽量化、断熱性・吸音性・耐衝撃性の向上)も、環境負荷低減成形の実現(エコ成形、樹脂量削減)も両立!

INFILT-V®(インフィルト)とは

「INFILT-V®」は可塑化部と射出部を分離・電動化したソディック独自技術
「eV-LINE®」と、
プラスチックに溶解させた不活性ガス(N2 、CO2)を可塑剤として利用する技術を組み合わせた射出成形システムです。

溶解した不活性ガスは、右図のような微細発泡状態化し、成形品の機械的強度を損なわず、形状精度向上・成形品質向上・サイクル時間短縮を実現します。

特に生分解性プラスチックに対して、非分解性プラスチックからの置き換えができ、CO2排出抑制や環境汚染の防止などへの貢献ができます。

微細発泡(顕微鏡写真)

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超臨界流体・不活性ガス溶解射出成形

物質は温度と圧力によって固体・液体・気体の3状態をとります。さらに臨界点(Tc、Pc)以上の状態を超臨界流体と呼び、気体の性質(高拡散性)と液体の性質(高溶解性)を持ち合わせます。

不活性ガス(N2 、CO2)を溶融樹脂中に臨界状態で溶解すると、気体のような拡散性と液体のような溶解性が作用し、可塑剤としての機能が発生します。不活性ガス溶解射出成形はこのような機能を成形技術として活かすものです。

不活性ガス溶解射出成形には、溶解時から超臨界状態ある高圧ガスを注入する方法と、ガスボンベ圧のガスを注入後に圧縮動作を行うことで超臨界状態にする方法があります。INFILT-V®は、V-LINE®の動作で後者方法により超臨界流体を発生させるソディックの独自開発技術です。

超臨界流体グラフ

INFILT-V®システム構成

標準機の簡単な改造で、高生産性を実現!

既納機からの改造で、すぐにご利用いただけます。

INFILT-V システム構成
INFILT-V 構成断面図

「INFILT-V®」のしくみについてもっと知りたい方はコチラ!

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INFILT-V®の効果

生分解性プラスチックへの適用例【薄肉コップ成形(厚み0.4mm、流動長105mm)】

溶解ガスが可塑剤として機能し、流動性が向上!

標準成形では流動性が悪いため、下写真左側で示すように、未充填となりました。下写真右側はINFILT-V®において炭酸ガスを使用し完全充填できた実例です。

溶解ガスが可塑剤として機能し、流動性が向上!

必要な射出圧力も低下し、よりECOな成形を実現!

溶融粘度が低下したことにより、射出圧力が最大48.3%低減でき、L/T220以上の充填効果が得られています。

必要な射出圧力も低下し、よりECOな成形を実現!

機能性プラスチックへの適用例【PBT成形(肉厚混在・リブ付成形品)】

微細発泡成形による、成形品形状の改善と生産性向上!

計量中に低圧不活性ガスを注入し、成形前の樹脂を超臨界状態にします。射出動作後、樹脂がキャビティ内で自然に膨張しヒケやソリなどの形状不良を抑制し、さらに、その膨張効果により保圧時間の大幅短縮効果を得られます。

微細発泡成形による、成形品形状の改善と生産性向上!
微細発泡成形による、成形品形状の改善と生産性向上!

ECOにも寄与! 使用樹脂の削減と成形品の軽量化!

注入された不活性ガスによって超臨界状態となった樹脂は、通常成形品よりも少量の樹脂でキャビティ内を満たすことが可能となり、樹脂の年間使用量の削減、成形品の軽量化に大いに効果を発揮します。

微細発泡成形による、成形品形状の改善と生産性向上!
微細発泡成形による、成形品形状の改善と生産性向上!
  • V-LINE®、eV-LINE®、INFILT-V®は株式会社ソディックの登録商標です。
  • 記載内容、掲載写真には、オプションが含まれている場合があります。
  • 加工データは、弊社指定条件、加工環境、測定基準に基づいて掲載しています。

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製品情報

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